資産形成時代に突入し、不動産投資に興味を持つ方も増えています。不動産価格は10年以上にわたって上昇しており、近年は賃料も上昇傾向にあるため、不動産投資の魅力は高まっているといえるでしょう。一方、不動産投資には一定のリスクもあることから、資産性や収益性を重視して自宅を選ぶ「自宅投資」の視点を持たれることをおすすめします。
伊藤忠ハウジングの西 健悟さん、竹下 佳樹さん、添田 知宏さん、福永 圭太さんの4名に、自宅投資の考え方や物件選びのコツを聞きました。
伊藤忠ハウジング
取締役 流通グループ長
西 健悟

伊藤忠ハウジング
流通営業部 部長
竹下 佳樹

伊藤忠ハウジング
流通営業部
添田 知宏

伊藤忠ハウジング
流通営業部
福永 圭太

不動産投資のリスク

出典:アットホーム調べ

マンション価格が上昇し、賃貸マンションの賃料も徐々に上昇していますが、これはあくまで新規募集賃料です。賃貸借契約中の物件の賃料が上がるタイミングは多くの場合、更新時となりますので、一定のタイムラグがあります。
また、賃貸借契約の多くが「定期借家契約」ではなく「普通借家契約」であるため、更新時でもなかなか賃料は上がりにくいものと推測されます。



投資用マンションの価格については、通常、利回り(期待利益)で検討されることから、景気や金利動向が不変な場合、一般的には賃料が上がれば価格が上がり、賃料が下がれば価格が下がります。
投資用マンションの場合、新築物件やリノベーション物件など、賃料がアップできる物件は価格は上がります。一方、既存の中古物件の場合は、都心の好立地物件などは価格上昇もあり得ますが、通常、賃料が上がらない物件は値上がりはしにくいものと考えます。



不動産業者やプロの投資家は別として、キャピタルゲイン(売却益)狙いの不動産投資は難しく、基本的にはインカムゲイン(賃貸収入)狙いの中長期の投資が現実的でしょう。



一般の方は、融資難易度も決して低くありません。また、投資ローンを組む場合は住宅ローンとの兼ね合いも考慮しなければならないでしょう。投資ローンを組んでいるために「住宅ローンが組めない」「住宅ローン金利が高い」といったことも起こりかねません。逆に、住宅ローンを組んでいるから投資ローンが組めないということもあります。


「不動産投資」ではなく「自宅投資」という視点



純粋な「不動産投資」というのは、これまでもこれからも一定のリスクを伴います。とはいえ、資産形成は不可欠な時代になってきていますから「自宅投資」という視点を取り入れてみると良いと思います。自宅投資というのは、自宅を購入する際に、投資物件のように資産性や収益性を重視するということです。


出典:国土交通省



マンションに住んでいる方で永住志向を持っているのは6割程度。2割程度の方が住み替えを前提としてマンションを購入されています。マンションを売るときに利益が出る、あるいは住み替える際に自宅を貸して利益が出るとなれば、自宅が投資物件の役割を果たすことになります。



最近は、ご自宅を選ぶときも資産性を考える方が増えましたよね。皆さん、自ずと自宅投資の視点をお持ちなのかもしれません。
資産性・収益性が維持されやすい物件の見極め方



不動産の資産性、収益性のいずれにも大きく影響するのは「立地」です。東京でいえば、たとえば山手線の内側は新築供給も少なく、利便性の非常に高いので、資産性、収益性ともに維持・向上が見込めるでしょう。



自宅投資という観点で物件を選ぶ際は、40㎡以上の物件をおすすめします。コンパクトすぎると融資が付きにくく、買い手が限定的になってしまう可能性があるためです。



エリアに合った物件を選ぶという視点も大切になってくるでしょう。たとえば、人気の学区であれば、ファミリー向けの物件の売買も賃貸も高い需要に期待できます。文京区の「3S1K」と呼ばれる人気の高い公立校の学区などですね。単身者向け、DINKS向けとなると、やはり総じて立地が良い物件が人気です。



築年数は浅いに越したことはないですよね。とはいえ「築浅」「山手線の内側」「40㎡以上」となると、中古であっても高価格ですから、実際に資産性を重視するお客様に物件をご紹介する際は、ご希望されるエリアの中で資産性・収益性が落ちにくい物件をご提案します。
自宅投資の視点を持つべきとはいえ、あくまで自宅は自宅です。資産性や収益性ばかりを重視しすぎて、住み心地やご自身にとっての利便性が悪くなってしまうのは避けたいところでしょう。
東京都・神奈川県・埼玉県のマンション売買は伊藤忠ハウジングにお任せください
当社は都心部のマンションを多く扱ってきたという実績がありますので、資産性や収益性が維持・向上しやすい物件の見極めに長けています。資産性や収益性には、建物の安全性やコンディション、管理状況なども少なからず影響します。当社は長く新築マンションの販売に携わっていることもあって、マンションの知識も豊富です。売買時に気になる資金計画や住宅ローンのことも、お気軽にご相談ください。