マンションの価格は10年以上にわたって上昇し続いていますが、中でも利便性が高く、共用施設も充実しているタワーマンションの人気が高まっています。新築マンションが著しく高騰していることもあって、中古のタワーマンションの人気も非常に高い状況です。一方、高層かつ戸数が多いというタワーマンションの特性から、売買時にはいくつか注意点もあります。
伊藤忠ハウジングの西 健悟さん、竹下 佳樹さん、添田 知宏さん、福永 圭太さんの4名に、タワーマンションを売買するときのコツを聞きました。
伊藤忠ハウジング
取締役 流通グループ長
西 健悟

伊藤忠ハウジング
流通営業部 部長
竹下 佳樹

伊藤忠ハウジング
流通営業部
添田 知宏

伊藤忠ハウジング
流通営業部
福永 圭太

タワーマンションはなぜ人気?

出典:マンションリサーチ

新築・中古ともマンション価格が上昇するなかでも、タワーマンションの成約は堅調に進んでいます。好調な要因は、新築の供給の減少や住宅ローン金利が低水準にあることもありますが、購入される方が資産価値を意識されているということが大きいと思います。
また、タワーマンションは都心の駅近に立地することから交通条件や生活利便性に優れることに加え、タワーならではの眺望や大規模物件としての共用部の充実等商品価値が高いため資産価値が高く、人気があると考えます。



近年は、タワーマンションを購入する理由に変化が見られています。数年前までは「憧れ」や「ステータス」という理由から購入する方が多い印象があったのですが、近年は戸建てや一般的なマンションも見たうえで、利便性や資産性、合理性などをしっかり比較してタワーマンションを選ぶ方が増えているように思います。株式や有価証券と同様に、自宅を「資産」と捉える向きが強まっているのでしょう。



「タワーマンションの資産価値はまだまだ上がる」と考えている方が多いということですね。



タワーマンションは総じて好立地で、こうしたエリアには新築マンションも多数供給されています。新築マンションは建築費や人件費、用地の高騰などから、今後も価格が上がっていくものと見られます。タワーマンションの価格も連動していくのではないでしょうか。



富裕層、インバウンド、パワーカップルなど、予算が潤沢な層の需要がタワーマンションに集中しているということも大きいですよね。最近は、中華圏の投資家様からのお問い合わせが増えています。投資としてだけでなく、実需として購入される方も少なくありません。海外の方も、やはり自宅を「資産」として捉え、将来的に売却されることを見据えてタワーマンションを選んでいらっしゃるのでしょう。


タワーマンションを購入するときのポイントは?



タワーマンションは戸数が多いため、同じマンションの中で複数の物件が売りに出ていることも少なくありません。基本的には、売り物件が少ない時期ほど価格は高くなる傾向にあります。また、一般的なマンションのように、南向きがベストというわけではありませんので、購入する際は何を重視するか決めておくことが大切だと思います。基本的に高層階のほうが価格は高くなりますが、高層階にも「エレベーターの待ち時間が長い」といったデメリットがあります。



昨今は、月単位で相場価格が上がっているタワーマンションも見られます。物件を吟味する時間は必要ですが、買い時を逃さないという意味でも希望の条件を整理しておくことが大切になってくるでしょう。



投資家や富裕層は意思決定が総じて早いですよね。タワーマンションとなるとこうした方々も検討者層に入ってくるので、とくに「買い逃さない」という視点が大切になってくるでしょう。
タワーマンションを売却するときのポイントは?



売却するうえでも「戸数が多い」という点に留意すべきでしょう。複数の住戸が同じタイミングで売りに出ていると、状況によっては売却まで時間がかかってしまう可能性があります。そのため当社では、競合する物件の階数や向き、眺望、リフォームの有無、価格などを分析して売主様にご売却のアドバイスやサポートを行っております。
新築のタワーマンションは、好立地かつ充実した共用施設が利用できるといった理由で低層階も人気ですが、中古となるとどうなのでしょうか?



中古でいうと、やはり眺望が良い中層階以上の人気が高いと思います。とはいえ、眺望だけがタワーマンションの魅力ではありませんから「早く外に出られる」「地震が来ても安心」という点を重視される方は低層階を好みます。階数によってアピール方法が変わってくるということになると思います。



良くも悪くも、タワーマンションはマーケットの影響を受けやすいということもありますよね。マンション価格が上がっている現在は、他のマンションを凌駕する上昇率を見せていますが、過去には大規模地震の直後に売りが殺到し、なかなか買い手が付かない時期もありました。これだけ高騰していると売り時にも悩むでしょうが、住み替えや売却の必要性が生じたタイミングが売り時といえるのではないでしょうか。
東京都・神奈川県・埼玉県のマンション売買は伊藤忠ハウジングにお任せください
当社は都心部の高層マンションを多く販売してきたという実績がありますので、タワーマンションのアピールに長けています。都心部の物件を中心に扱っているため、必然的に予算が潤沢なお客様も多く、タワーマンションの客付けにも自信がございます。長く新築マンションの販売に携わっていることもあって、マンションの知識も豊富です。売買時に気になる建物のこと、マンション管理のこと、住宅ローンのことも、お気軽にご相談ください。